不動産投資において入居者の確保は投資の成否を決定する一番大きな要素であることは誰の目にも明らかです。
入居率が大事!とはよく聞くものの、入居率を上げる方法に関してすぐに効果が出るような方法は紹介されていません。
実際、不動産投資は様々な要因において成否が決まるため、これだけをやればOK!というものはありません。しかし、これすらもやっていないのに成功することは難しい…というものは多くあります。今回は不動産管理のプロがアパートの入居率を上げる基本についてご説明いたします。
目次
何故貴方のアパートの入居率は低いのか?
自分自身で考えてみて、アクセスも悪い、外観も悪い、日当たりも悪い、周辺の治安も悪いような場所にそもそも住みたいでしょうか?物件購入価格が安くてもそこに住みたい人がいなければせっかく手に入れても意味がありません。
周辺のアパートの入居率はどうでしょうか?最寄り駅の利用人数はどのくらいでしょうか?周辺の同価格帯のアパートで満室経営ができていそうならエリアに問題がなく物件自体に問題があることになります。
入居率の低さには理由がある
以下をまずチェックしましょう
- 最寄り駅の利用人数はどのくらいか
- 駅の利用者数に対して周辺物件の数は多すぎないか
- 周辺に商店街、コンビニ、スーパー、学校など施設が充実しているか
- 周辺アパートの入居率は高いか
- 周辺アパートと比べて家賃相場は高くないか、また物件状態に比べて適切な賃料といえるか
- 物件状態で、汚い、かび臭い、日当たりが悪いなど周辺アパートに比べて劣るところはないか
- ハザードマップで見て災害リスク状況はどうか
ハザードマップポータルサイト
エリアの中で需要を超えた数のアパートが建っていれば当然空き部屋が生じます。このような場合そもそも需要が足りないため満室にすることは至難の業です。逆に、エリアに多く需要があれば物件の条件が悪くても満室を維持することは可能で、大人気エリアの場合、仲介会社へ成約時に支払う広告費を0にしていても部屋が埋まるのです。狭小であってもそのエリアに住みたい単身者層をピンポイントに狙って満室経営を維持しているアパートは沢山あります。
かかる費用を理解して、削れる費用は削る戦略
上記で、” 仲介会社へ成約時に支払う広告費を0にしていても”と書きました。理解を深める為、今一度入居(退去)の際にかかる費用について確認してみましょう。
初期費用の内でオーナーに入ってくるお金、入ってこないお金
◆入居者から回収する初期費用の内オーナーに入ってくるお金
前家賃・敷金・礼金
◆入居者(退去者)から回収する初期費用の内オーナーに入ってこないお金
火災保険料・保証会社への保証料・鍵交換代・仲介会社への仲介手数料・ルームクリーニング費用(クリーニングに関する特約事項を結んでいる場合退去者が支払うことになり、1K 30,000円程度 1DK・2K 40,000円程度 2DK以上 45,000円程度以上という相場)
◆成約時にオーナーが支払うお金
仲介会社へ仲介手数料・広告料(空室発生時に取り決め、大抵は家賃1か月分が相場)・管理会社への空室管理料(大抵は家賃1か月分が相場)
となります。敷金礼金は額も大きいため是非取りたいところですが近隣のアパートで初期費用を抑えて募集している場合そちらにとられてしまうこともあります。その為、入居者獲得が難しそうだと感じた場合条件を変えずに空室の状態を長引かせるよりは、敷金礼金を0にして初期費用を抑え、入居を促すことも長期的に見ると成功戦略になりえます。
入居率を上げる基本とは
ずばり所有物件の価値を把握し、周囲のアパートと比べて魅力的かどうか客観的に把握することです。
何故問い合わせがこないのか?何故魅力に欠けると思われているのか?空室には必ず理由があります。
他の近い条件のアパートと競合したときに入居者に選んでもらえるよう、現在の状況を正しく把握することが入居率を上げる基本となります。
所有物件に魅力はあるとして、周囲のアパートに比べ集客力に欠けるとしたらそれはどんなところでしょうか?
例えば物件図面には仲介会社へ広告費(ADという表記)が記載されています。広告費は成約時に支払うものですが、条件がほぼ同じで所有物件がAD100%、競合が300%だとすると仲介会社としてはなるべくAD300%の物件を入居者に推したくなるというものです。媒体への広告出稿も優先しておこなわれるかもしれません。よほどの人気エリア、好条件でなければ低い広告費の物件を高い広告の物件より頑張って推すことは少ないでしょう。また、心情として普段から不動産会社と良い関係を築いている場合は『〇〇さんの物件だから!』といったように優先して客付けされることもあるでしょう。
また、日本は現在人口減少が進んでおり、東京の人口は増えているものの日本全体では減少傾向にあります。そこで今海外からの労働者のニーズが高まっています。外国人というと日本語ができなくコミュニケーション能力が足りない、マナーが悪くトラブルを起こす、夜逃げをしやすいなどのイメージがあると思いますが在日10年を超え、日本企業で働いている在日労働者でも外国人だからという理由でなかなか物件を借りられないことがあります。こうした在日外国人を率先して入れることができれば入居率の向上を見込むことができます。外国人だから、という目線ではなくどれだけ日本を理解しているかで入居可否を判断する事で差別化ができこれからの強みとなるでしょう。
そして、このように空室で悩むことが少しでも減るように最初から心配が少ないエリア、条件の物件を選ぶことが一番大切といえます。
まとめ
入居率を上げる基本は…
- 入居率が低い理由を徹底チェックする
- かかる費用を理解して、削れる費用は削る
- 最初の物件を選ぶ時点から、しっかり継続して利益を出せる安定した物件を選ぶ
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