自己資金が少なくても不動産投資ローンが受けられる場合、それは担保がある場合がほとんどです。融資額相当を担保で賄うことで本来受けられなかった金額の融資を受けられる可能性が見えてきます。無担保ローンよりも金利が低く、返済期間が長く設定出来るので月々の返済額を抑えられるメリットもあります。今回は不動産ローンにおける担保評価についてご説明していきたいと思います。
目次
不動産ローンで担保が必要な場合
不動産投資に用意すべき頭金は物件価格の3割が目安となります。6000万円なら約2000万円ですね。しかしなるべくレバレッジを効かせたい、いざというときの為現金を保有しておきたいなどの事情から頭金を出せないことがあると思います。そんな時に既に保有している不動産を担保に融資を受ける手段があります。
不動産担保ローンを受ける流れ
- 金融機関へ仮審査の申込
金融機関の窓口やwebサイトで申込を行い、ヒアリングや融資についての簡単な説明を受けます。 - 担当者と面談、本申込
必要な書類を用意して金融機関の窓口へ赴き担当者と面談をします。持参すべき書類は主に本人確認書類、印鑑証明書、納税証明書、固定資産税納付書、収入証明書、不動産登記簿謄本、ローン残高証明書、商業登記謄本、決算書類、事業計画書などで、これらを漏れなく準備します。 - 審査
申込者の信用情報の調査や融資希望の不動産について調査をします。個人属性だけを調べるわけではなく実際の物件に赴き調査をするので2~4週間程度かかる場合が多いです。 - 契約、融資実行
融資がおりた場合、金融機関の窓口などで契約をします。その際には実印、印鑑証明、印紙代などが必要になりますので金融機関に確認しておきます。
融資金額はどうやって決まるか
担保評価で融資金額が決まる仕組み
一連の流れをご紹介しましたが具体的に融資金額はどのように決まるのでしょうか。基本的に“個人の属性×担保評価(物件の評価額)”及び“融資対象不動産の価値”で決まります。担保評価は銀行評価価格に約7割の掛け目(担保に対し評価額よりも低く評価する比率)を掛けて算出しますので基本的に市場価格より低くなります。もちろん担保評価が高いほど融資はおりやすくなります。返済が滞った場合金融機関は競売などで処分して回収することができるからです。
融資対象の不動産の価値も重要で土地と建物両方が評価対象です。
土地(地価)には4つの基準(国土交通省の公示地価・都道府県の基準地価・国税庁の路線価・市町村の固定資産税評価額)がありますが不動産担保ローンで金融機関が評価に使うのは相続税算定の地価でもある、国税庁の路線価が多いようです。路線価はその他より2割程度低く評価されており、万が一のときのローン回収を鑑みて厳しめに見ています。 建物はまず再調達価格(新たに建築、購入した場合に必要となる金額)を算定し、延べ床面積や法定耐用年数を鑑みて算定します。但し法定耐用年数を超えていると建物の価格は0となる為、評価においては土地値のみとなるため注意が必要です。
金融機関が重視するのは個人の信用力
個人の属性(信用力)も重要です。職業(勤務先の規模・勤続年数・役職)、年収、貯蓄、債務状況・過去の返済状況・家族構成などの個人情報です。また年齢も重要で完済時の年齢は何歳かということも重視される項目の一つです。他の金融機関からの借り入れが多いほど通りにくくなります。
担保評価が低い場合融資は出ないのか
プロパーローンの場合可能性は0ではない
金融機関が評価をするものは上述の限りでこれが満たさなければ融資は絶対おりないのか?と言えばそうではありません。
個人の状況によっては融資がおりる場合もあります。そして傾向としてはアパートローンよりもプロパーローンの方がその可能性は高いと言えます。アパートローンはパッケージ型のため明確な基準を元に審査がされ、満たなければそこまでです。プロパーローンの場合案件ごとに独自に審査をするためよほど属性が良く、信用力が高いとされた場合例外的に融資がおりることもあります。しかし経営者としての資質まで審査されるという観点ではある意味厳しめとも言えます。
まとめ
- 担保評価額は“個人の属性×担保評価(物件の評価額)”及び“融資対象不動産の価値”で決まる。
- 個人の信用力(勤務先の規模・勤続年数・役職、年収、貯蓄、債務状況・過去の返済状況・家族構成など)も重要。
- 担保評価額が低い場合、属性が良いことで融資がおりる可能性が0ではない。
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